忘れられない旅行メシ#8 茨城

#8 あんこう鍋(大洗)

 忘れられない旅行メシも関東地方に突入。第8弾は茨城県。鉄研旅行では常磐線に乗ることも少なく、東北本線の古河付近を通過するのみなので、馴染みが薄い。

 個人的な旅行で、偕楽園の春先の「梅」、ひたち海浜公園の初夏の「ネモフィラ」、秋の「コキア」を見に行ったことがある。四季折々の花を楽しみながら旅行できるのも、茨城のよさかもしれない。

 …で、冬にも常磐道を飛ばして訪れたことがあるのだが、そのときは、ズバリ食目当てであった。茨城の冬といえば、あんこう鍋だ。

 あんこうといえば、ほとんどの部位が食べられることでも知られる、秋から春先にかけてが旬の魚である。
 その身はやわらかいが、弾力のある部位もある。あんきもを溶かしながら、いろんな食感や味を楽しめるのが、あんこう鍋のよさではないかと思う。

 そんなあんこう鍋が食べたくて、本場の大洗へ出掛けた。
 昼過ぎに着き、かねふくめんたいパークや大洗シーサイドステーションなどに訪れた。夕方になって、さて、いざあんこう鍋!!となったのだが、なかなか肝心のお店がみつからない。というのも、人気店は予約で一杯だったし、その他のお店もなかなか定休日、営業時間外で電話がつながらない状態でよくわからない。
しかしやっと、お店を見つけることができた。雰囲気は明るいお店だったが、しばらくお客は私たちのみで、妙な緊張感を味わいながらも、その鍋のあたたかさとおいしさに酔いしれたのであった。

 あんこう鍋のしめはやはり雑炊。たらふく食べて、帰りの高速の運転が少しばかり大変だったのはここだけの話である。


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